ボーリングポンプについて
ボーリングに使われる送水ポンプ
[1]ボーリングポンプの役目
ポンプで送られる圧送水は、ボーリングロッドの中を通って孔底に送られます。この圧送水は三つの大きな役目を持っています。
(1)刃先の冷却
ビットで岩石を切削した時に発生する熱を冷却する目的を持っています。刃先を冷却することと刃先近辺の切粉を水で排除することで、切れ味を維持し寿命を延ばすことが出来ます。 工作機械で鉄を削るときに、切削油を刃先にかけるのと同じ目的です。
(2)切粉の排除
ビットで切削すると切粉(スライム)がでます、スライムがビットの近辺に溜ってしまうと切れ味が悪くなるばかりでなく、回転抵抗が増え掘削に悪影響を与えます。従って発生した切粉は速やかに孔外に排除しなくてはなりません、そこでポンプで送られた圧送水がこのスライムを外に排除する役目を持っています。掘削口径や使用するツールによって適正な水量を送ることでスライムを排除することは非常に大切なことなのです。
(3)孔壁の保護
安定した岩盤を掘削するときは、清水を用いることもありますが、変化にとんだ地層や軟弱な地層をボーリングするときは泥水を用いることが多いのです。泥水といってもいろいろな種類があって、水にベントナイトを5~8%(重量比)、調泥剤CMCほか0.05~0.5%ほど加えたベントナイト泥水が一般的で、清水に比べ比重が1.05~1.10位あります。この泥水は孔壁に薄くて強靭な不浸透性の壁を作って孔壁の崩壊を防止したり、逸水、湧水を遮断する役目を持っています。
このようにボーリングに使用するポンプは、非常に重要な役目を持っています。深堀の石油や天然 ガス掘削現場では、専門の泥水管理人がいて常に泥水の比重、粘性、スライム粒子などをチェックし 最良の泥水コンデイションを維持する努力をしています。そういう意味ではポンプの性能がボーリン を左右すると言っても良いでしょう、残念ながら我々地質調査の世界ではこれほどまでポンプを重要 視してないようですが、ボーリングには無くてはならないものです。